客B「まだ11月だってのに冷え込むなあ…やっぱり温かい料理に限る…」

客C「お前もうちょいそっち行けよ…」

客D「こっちも狭いんだよ…」

客E「うーん…メガネが曇る…」

客F「…」ｸｯﾁｬｸｯﾁｬ

客G「いただきまーす…」

客A「…」ｶﾞｻｺﾞｿ

客A「やっべ…俺としたことか財布を忘れるなんて…」

客A「どうしよ…」ｷｮﾛｷｮﾛ

客A「頼むよ…財布忘れちゃってさ…払いに来てくれよ…お前しか頼れる奴がいないんだ…」

客A「え？遠出中？わかったよ…」ﾋﾟｯ

客A「はあ…どうしよう…」

客A「…」

客A「…」ﾁﾗｯ

店員「あー…釣り銭補充しといた方がいいかな…」

客A「…！」

客A「よし、行ける…」

客A「今のうちだ！」

店員「あいたた…腰が…」

客A「！！」

店員「あっお客様まだお会計…！」

客A「…」ﾀﾞｯ

店員 「うわあああああ！！食い逃げだ！」

客C「なに！？」

客D「食い逃げだと！？」

店員「誰かそいつを捕まえてくれ！」

客B「くっ…俺が捕まえる！」ﾀﾞｯ

客CD「！」

客B「うおおおおお！！待てオラァァァ！！」

店員「これでひと安心…」

客C「あの男…便乗して食い逃げするつもりだ…！」

客D「火事場泥棒め！許せねえ！」

店員「な、なんだって！？」

客C「俺はあの男を追う！お前はもう一方の奴を追え！」ﾀﾞｯ

客D「わかった！」ﾀﾞｯ

店員「はあ…まさか2人も食い逃げされるなんて…」

客E「騙されるな！あの2人組も食い逃げするつもりだ！」

店員 「え！？」

客E「俺が全員捕まえてやる！」ﾀﾞｯ

客F「ちょっと待て！」

客E「！」

客F「お前も便乗して食い逃げするつもりだろ！」

客E「はあ！？なに言ってんだよ！俺は清い心の持ち主だぞ！」

客F「信用ならねえな！逃げねえように見張っといてやる！」ﾀﾞｯ

客E「好きにしろ！」ﾀﾞｯ

店員「見張りがいるなら安心だな」

(´･ω･`)！？

いい奴ばっかだな

-5分後-

店員「…」

店員「…」

店員「…」

店員「やられた…」

店員「こんな集団食い逃げ初めてだ…クソッ…！」

客G「…店員さん」

店員「はい…」

客G「私、この辺で多発している食い逃げの取り締まりをしている警察の者なのですが」

店員「警察？」

客G「先程の食い逃げについてはこちらから署に連絡を入れました」

客G「まだ犯人は近くにいる可能性があります。金なら後で払いますので追わせてください」

店員「そっ…そんなこと言ってあんたも警察のフリして食い逃げする気じゃ…」

客G「どうしても信用ならないのならこの警察手帳預かっててください」

客G「とても大切な物なのでいつか絶対取りに来ます」

店員「そう…じゃあお願いします！」

客G「はい！必ず食い逃げ犯全員捕まえてみせますから！」ﾀﾞｯ

店員「店に警察がいてくれたおかげで助かった…」

店員「これでもう大丈夫。心配することは何もない」

店員「かっこよかったなーあの人。何て名前の人だろう」ﾊﾟｶｯ

店員「この警察手帳に載って…あれ？」

店員「通勤定期…〇〇電鉄…10月31日まで…」





-おわり-

あったけぇ…

これなら安心だな

良い奴しか居ねえ